ちんとんしゃんてんとん

好きな娯楽、ダラダラ日記、生活のことを書いている

『バハールの涙』感情移入させてくれるメディアに出来ること

ピーター・バーグ監督作品好きなので、

『Mile22』を観るのと迷いましたが、

知らない土地の知らないことを知るのも映画だと思っているので、

『バハールの涙』を観ました。

 

bahar-movie.com

 

『バハールの涙』2018年 フランス・ベルギー・ジョージア・スイス合作

「パターソン」のゴルシフテ・ファラハニが、捕虜となった息子の救出のためISと戦うこととなったクルド人女性を演じるドラマ。「青い欲動」のエバ・ウッソン監督が、自らクルド人自治区に入り、女性戦闘員たちの取材にあたって描いた。弁護士のババールは夫と息子と幸せな生活を送っていたが、ある日クルド人自治区の町でISの襲撃を受ける。襲撃により、男性は皆殺しとなり、バハールの息子は人質としてISの手に渡ってしまう。その悲劇から数カ月後、バハールはクルド人女性武装部隊「太陽の女たち」のリーダーとして戦いの最前線にいた。そんなバハールの姿を、同じく小さな娘と離れ、戦地で取材を続ける片眼の戦場記者マチルドの目を通して映し出していく。

監督:

 

ISが市井の人々に何をしているのか

イスラム教の人に対して差別的な行いをする人がいますけど、

これを観ていると最大の被害者はイスラム教圏の方々だと思いました。

同じイスラム教徒だからって、(同じイスラム教徒かどうかもわからんけど)

一緒にするなんて、すごく失礼な話だよな、と、改めて思う。

 

深夜にいきなり襲われて、

男性は有無を言わさず殺され、

女性は奴隷のように扱われ、

子どもは兵士として育てられる。

 

普通に考えて、あかんやつで。

 

 映画的にどうなのか

映画的にシーンが変わるごとに

ブツ切りな感じがして、そこは違和感はありましたが、

戦闘シーンからドラマへ変わる様は

自然に感情移入できたように感じます。

 

監督がこの映画に対して丁寧に作っている感じを受けて

好感が持てました。

 

マチルドという戦場ジャーナリストの存在

日本でも何かと話題になることも多い職業ですね。

自己責任論と一緒に語られることがありますが、

マチルドの話を聞いていると、自分自身で

もう”自己責任”の範囲は等の向こうに果たしているように感じました。

あと彼ら彼女らを救うとかは、民主主義的に

人道的にどう振る舞うか問われているだけだ、と。

 

それでも世界に伝えていかなくてはならない、というか、

伝える人がいなくてはいけない、と思い、

私はマチルドの勇気に(つまりはそんな勇気を持ち

行動している方々に)尊敬の念を抱きました。

 

直接的にISが出てくる映画は初めてな気がします。

映画は物語とともに、感情移入させてくれるメディアなどね、

ニュースも勿論重要ですが、

当事者の立場を120%理解することは難しくても、

それがどんな気持ちかというのを触りだけでも

伝えてくれるということが

どれだけ重要か教えてもらえました。

そういう面では『この世界の片隅に』に似ているかもしれませんね。